PS–2. BOSS PS–2 Digital Pitch Shifter Delay
ネットショッピングが当たり前の時代が到来した。
どこにいても便利に画面内の商品が購入できて、数日で届く。
非常に便利だ。
また購入後、同じ商品を買う人のためにレビューという形で
商品の良かったところや悪かったところを共有できる。
インターネットの発展のおかげだな。と思う。
もし1980年代にこんな購買方法が当たり前にあったとしたら、
今以上に売れていなかったであろうbossのエフェクターPS-2を
僕は長く愛用している。( PS-2の販売期間が1987年から1994年らしい )
ディレイとしては当時としては最新かもしれないが、現在では
古いデジタル臭い音、ピッチシフターとしてはピッチはシフト
するけど、シフトするピッチが甘い。と、現行のPS-6やPS-5
などと比べるとおそらく欠点しかないと思う。
しかし、僕はこれを使わざるを得ない。
理由は簡単でこれにしかない機能があるのだ。
それがmanualというモードだ。
このエフェクターはモードが6つ用意されている。
1~3がディレイだ。
ショート~ロングまで3種類。
ロングディレイは山に例えたら結構な高さ、結構な距離の
山からのやまびこ効果が得られる。
こんなもん、誰が上手く使えるのだろう?といつも
不思議になる。
※ま、世の中には非常に上手に効果的に感動的に使う方も
いらっしゃることは知っている。
僕としてはループで遊ぶときに音がずれて重なって
発振というのだろうか?気の狂ったような音に
なるときのみにしか使わない。
でも大体発振して音がキチガイめいてくると、
家人から「うっせー!迷惑な音出すな。ボケが!」と
言われてエフェクターをオフにして終了だ。
そして4~6がピッチシフターだ。
4がmanual、5が1オクターブ上、6が1オクターブ下の音が出る。
こないだ紹介したオクターバーとの違いは
原音が出るか出ないか?だけの違いだと思っている。
オクターバーは原音+オクターブの音が出る。
ピッチシフターはオクターブの音だけが出る。
ポイントは4のmanualだ。
その名の通り、オクターブをマニュアル操作できるのだ。
そんな曖昧な音階調整など今も昔もほとんど必要としないと思う。
僕もそんな状況はほとんどない。
ただ、ウサギバニーボーイの「素敵な生活」という曲
Aメロの繋ぎ(30秒~)
Bメロへの繋ぎ(42秒~)
ソロ(2分23秒~)
この3か所のウィーオ、ウィーオという音は
このエフェクターでしか出すことができない。
以前ライブ前にPS-2が壊れて?出音が不調?に陥ったときに
急いで楽器屋へ行き、PS-5やベリンガー、その他メーカーの
ピッチシフターを試したけど、あの音は出なかった。
どこのエフェクターもきれいに音階をとってくれるのだ。
あの雑な音階の取り方でないと「素敵な生活」は完成しない。
ライブはなんとか騙し騙し、出来たのだが、
そのあとに「もしものときのために」とヤフオクで
「素敵な生活」の一部分にしか使わない、いやそこしか使えない
エフェクターのバックアップを購入した。
だから家にはPS-2が2台ある。
ま、確かに!と納得できる内容だけどね。
どこのネット記事にも
使いづらい。役に立たない。デジタル臭い。と
全てど真ん中の的を得た酷評が書いてある
エフェクターがうちには2台ある。
でも、個人個人「これじゃないと!」っていう
思い込みの強いエフェクターは割と一般的には
使いにくいエフェクターに人気が集まるのではないかな?と
最近思っている。
それぞれの曲のそれぞれの使い方に嵌るなんて、
なんか特殊で「変」でないと嵌らない気がするからだ。
「変」だからこそ、ニッチな需要に嵌る。
このPS-2はスキマ産業みたいなエフェクターだ。
ニッチな需要があった際には是非試してみてもらいたい。